前穂高岳からの奥穂高岳の朝焼け②
前日からの続きを話していこう。
まず上高地に行くにあたり、マイカーで入ることが出来ないので、専用の路線バスか、タクシーで行くこととなる。
私は岐阜側より、平湯温泉のバスターミナルから朝の5時か6時だったか、始発のバスで、上高地に向う。
スポンサーリンク
上高地に向う途中、大正池が朝のピーンと張り詰めた静けさを見せている。
バスから降りて写真に収めたい衝動を抑えて、最終地点までバスに揺られる。
日本有数の観光地とあって朝早くにも関わらず、多くの人が来られている。
そこには、帝国ホテルに泊まっている、セレブリティな方や、登山をする本格的な装備を整えた、The.山男という人まで、多種多様な方が河童橋付近を堪能している。
そんな光景を後に、私は、早速岳沢小屋を目指す。
その街道は、ほとんど人が行き来しない街道ですので、うっそうとした森林の中を、自然を感じながら登って行く。
いつクマが出てきてもおかしくない。クマベルを持ち歩き、時々、大声を出して、歌を歌ったりと、クマとばったり会わないように注意しながら、登っていく。
約4時間ほど登ったところに、今回一泊する岳沢小屋に到着する。
実は、その岳沢小屋は、平成18年の春に雪崩に合い、全壊してしまったのである。その後、4年半ぶりに山小屋の再開を果たした急勾配のところに建てられている山小屋なのである。
ちょうど森林限界線を越えるか越えないかの場所に位置する山小屋は、少し肌寒く、ここまで登って来たかと思うほど、上高地が小さく見える。
ちょっと奥まで歩くと、別世界を見せる山の風景は、何か、自分の物かのように感じ、優越感をおぼえる。
話はズレルが、私の一つの夢は、山小屋に1ヵ月程滞在して、台風が過ぎさった後の、極限に空気が澄んだ状態で、朝焼け、夕焼けの写真を撮りたい!です。
真っ赤に染まる雲とシルエットの山を撮りたい!ただそれだけです。
さあ、本題に戻りましょう。その日は、山小屋でぐっすり眠れたどうかは憶えていないが、明日の体力を温存するために、夜の八時頃には床に付いたと思います。
ただ、早く眠るろうと思っても、なかなか寝付けないものだったことを微かに憶えています。
翌日につづく
スポンサーリンク